一人称
一人称は主人公本人の視点から語られる手法である。
この視点は主人公に感情移入させやすく、主人公の気持ちを表しやすいという特徴がある。
ただし主人公自身の描写や主人公の目に届かない場所の描写がしにくいというデメリットもある
この視点は主人公に感情移入させやすく、主人公の気持ちを表しやすいという特徴がある。
ただし主人公自身の描写や主人公の目に届かない場所の描写がしにくいというデメリットもある
●すべては主人公の目を通して
一人称で書かれる物語はすべて主人公の目を通して行わなければならない。
そのため、名前の呼び方(自分自身も含めて)、考え方、印象、すべて主人公固有のもので
なければならない。ときどき、主人公のことを思わず名前で書いてしまうことがあるが、
もちろん、”私””ぼく””おれ”等で書かなければならない。
また、主人公の知識にないことや、目の届かない所を描写してはならない。
●主人公自身の描写
一人称は自分自身を語ることが難しい。
「我が輩は猫である」と言った文体で、読者を意識するタイプの小説なら自己紹介もありだが、
一般的な読者を意識しない文体では自己紹介はとても不自然なものである。ときどき
「おれの名はケイン」などという出だしの小説を見かけるが、これは一人称で書いているために
自分の名前や外見を語れず、このように不自然になっているのである。これを解決するには、
他の登場人物に語ってもらうという手がある。例えば、さきほどの例だと「おい、ケイン」と他の
登場人物が話しかけ、主人公が振り向くところから始まれば「おれの名はケイン」よりは
マシになる。また、途中のエピソードで自分の名前が付けられた由来などを思い出せば人に
語ってもらわなくとも自然に名前が出てくる。それは外見についても同様で「おれは赤毛で外見は
悪くない」と主人公が語るよりは他の登場人物に「あら、綺麗な赤毛ね。ルックスも私好みだわ」
と語らせるか、「親父譲りの赤毛のせいで……」となんらかのエピソードを交えて
自然に語らせることが望ましい。
●主人公の心理描写
一人称の最大のメリットは主人公自身の心理描写のしやすさだろう。
心理描写には自分自身を客観的に語る手法と口語体で書く手法がある。
例えば、すばらしい絵を主人公が見た感想でも、
例1:私は思わず拍手を送りたい衝動に駆られた。
例2:すばらしい!
と言った2種類の方法が考えられる(もちろん、両方同時に使ってもよいが)。
あまり、口語体を多用するとくどくなるが、ときどきポイントなるところで入れておくと、
主人公のキャラクターがわかりやすくなる。
なお、主語(この場合「私」)を毎回書くと鬱陶しいので、適度に省いたほうがよい。
いくら心理描写がしやすいとはいえ、それに頼りすぎてセリフをおろそかにしてはならない。
また、何か起こる度にいちいち心理描写を挟むとテンポが悪くなり、読みにくい。
キャラクターやセリフがしっかりしていれば言わずとも主人公の気持ちは読者に通じるはずである
引用 「 モノ書き一里塚 」
ちょっと手抜き更新(笑) 一人称が主流のSSですが、その中でも一人称自体の
使い方、魅力を知っているかどうかで、面白さは変わってきます。自身の書きたい内容と
自分の作風とをしっかりと理解して一人称、二人称、三人称を使い分けて欲しいものです
一人称で書かれる物語はすべて主人公の目を通して行わなければならない。
そのため、名前の呼び方(自分自身も含めて)、考え方、印象、すべて主人公固有のもので
なければならない。ときどき、主人公のことを思わず名前で書いてしまうことがあるが、
もちろん、”私””ぼく””おれ”等で書かなければならない。
また、主人公の知識にないことや、目の届かない所を描写してはならない。
●主人公自身の描写
一人称は自分自身を語ることが難しい。
「我が輩は猫である」と言った文体で、読者を意識するタイプの小説なら自己紹介もありだが、
一般的な読者を意識しない文体では自己紹介はとても不自然なものである。ときどき
「おれの名はケイン」などという出だしの小説を見かけるが、これは一人称で書いているために
自分の名前や外見を語れず、このように不自然になっているのである。これを解決するには、
他の登場人物に語ってもらうという手がある。例えば、さきほどの例だと「おい、ケイン」と他の
登場人物が話しかけ、主人公が振り向くところから始まれば「おれの名はケイン」よりは
マシになる。また、途中のエピソードで自分の名前が付けられた由来などを思い出せば人に
語ってもらわなくとも自然に名前が出てくる。それは外見についても同様で「おれは赤毛で外見は
悪くない」と主人公が語るよりは他の登場人物に「あら、綺麗な赤毛ね。ルックスも私好みだわ」
と語らせるか、「親父譲りの赤毛のせいで……」となんらかのエピソードを交えて
自然に語らせることが望ましい。
●主人公の心理描写
一人称の最大のメリットは主人公自身の心理描写のしやすさだろう。
心理描写には自分自身を客観的に語る手法と口語体で書く手法がある。
例えば、すばらしい絵を主人公が見た感想でも、
例1:私は思わず拍手を送りたい衝動に駆られた。
例2:すばらしい!
と言った2種類の方法が考えられる(もちろん、両方同時に使ってもよいが)。
あまり、口語体を多用するとくどくなるが、ときどきポイントなるところで入れておくと、
主人公のキャラクターがわかりやすくなる。
なお、主語(この場合「私」)を毎回書くと鬱陶しいので、適度に省いたほうがよい。
いくら心理描写がしやすいとはいえ、それに頼りすぎてセリフをおろそかにしてはならない。
また、何か起こる度にいちいち心理描写を挟むとテンポが悪くなり、読みにくい。
キャラクターやセリフがしっかりしていれば言わずとも主人公の気持ちは読者に通じるはずである
引用 「 モノ書き一里塚 」
ちょっと手抜き更新(笑) 一人称が主流のSSですが、その中でも一人称自体の
使い方、魅力を知っているかどうかで、面白さは変わってきます。自身の書きたい内容と
自分の作風とをしっかりと理解して一人称、二人称、三人称を使い分けて欲しいものです
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